
産業技術としてのユニバーサルデザインの導入によって、商品づくりのプロセスを進化させ、ブランド力を向上させる。ここでは、トライポッド・デザインがこれまでの経験の中から研究を重ねてきた製品のデザイン評価方法、PPP(プロダクト・パフォーマンス・プログラム)についてご紹介します。
これまで多くの企業では、商品づくりのプロセスを細分化し、その専門技能を磨くことによって、高い商品品質と生産効率を生み出してきました。しかし今、そうした産業のシステムが様々な局面で行き詰まりに直面しています。その状況下でデザインという活動も、様々なユーザーにとって使いやすいものを作るという本来の目的を離れ、技術とマーケティングのつじつま合わせや、デザインする側の自己満足に陥りがちでした。
ところで近年、急速に進む高齢社会化現象は、商品やデザインの実際の使い手をめぐる生活条件や環境に著しい変化をもたらし始めています。多様な使い手に対するあらかじめ想像や配慮を重視したユニバーサルデザインの考え方が注目され始めたのは、まさにこうした商品やデザインと使い手との関係の修復改善のためでもあるといえます。
しかし、この「ユニバーサルデザイン」の考え方は、“高齢者や特殊な人たちのニッチマーケット”でもなければ“もう一つ増えたやっかいな与件”でもありません。袋小路に入り込んでしまった本来の使い手本位の商品作りを、もう一度うまく動かしていくきっかけを発見するための、新しい意識作りの視点なのです。
商品づくりにおける企業のQC(Quality Control/品質管理)をより強化するためには、ユーザーの商品開発への意識や認識を評価するガイドラインを策定することが大切です。デザインには潜在的に内在する問題性や欠陥、あいまいさ、未知の可能性があり、デザインされたモノを使うユーザーの年齢や身体的特性や使用時の心理、環境によってその現れ方はさまざまです。そして、それらが突然あるいは継続的に露呈すると、パニックやストレスを起こし、事故や病気を誘発します。
こうした問題がおこらないように、あらかじめさまざまなユーザーの状況を想定して、デザインするために私たちが開発したUDの達成度評価プログラムがPPPなのです。
私たちはPPPによって、デザインを検証、評価しデザインに対する保証(DA:デザイン・アシュアランス)をつくり出すことをめざしています。